イギリスで急速に成長しているアクセシビリティIT企業、Transreport(トランスレポート)と、日本の主要な鉄道会社の1社である阪急電鉄株式会社(阪急阪神ホールディングス株式会社の子会社)との協力により、日本における障がい者や高齢者の鉄道での移動体験が変革されることが期待されています。
パッセンジャーアシスタンス (Passenger Assistance) は、障がい者や高齢者が公共交通機関を利用する際に必要な介助支援を簡単にアクセスできるように設計されたアプリです。 このテクノロジーを通じて、乗客はサポートの予約、利用時のアクセスニーズの共有、座席の予約を行うことができ、また利用した移動のサービスレベルに関するフィードバックも提供することができます。 2021年に英国で導入されて以来このアプリは20万人以上の乗客によって使用され、月に10万件以上の予約が処理されています。
日本での実証実験(PoC)を経て、Transreportは阪急電鉄株式会社と提携し、障がいを持つ方や高齢者の方の円滑な鉄道における移動を実現するために、協働することになりました。
Transreportの創業者兼CEOであるジェイ・シェンは、本プロジェクトのアナウンスに対して以下のように述べました。 「私たちは日本で一流かつ先見性のある鉄道会社、阪急電鉄株式会社に選んで頂いたことを大変嬉しく思っております。何百万人もの方々の移動体験を変革するために、阪急電鉄株式会社をお手伝い出来ることを大変光栄に思っております。私たちの目標は誰もが移動しやすい環境を創ることであり、このパートナーシップによりその目標に一歩近づくことができます。」
日本では約3700万人の方々が移動時に介助支援を必要としており、Passenger Assistanceは障がい者や高齢者にとって大きな影響をもたらす可能性があります。
このパートナーシップにより、日本の鉄道会社がTransreportに対して信頼をおいていることが示されました。日本は英国のほぼ4倍の駅を持ち、年間の鉄道利用者は英国の約15倍です。英国には約2600-2700の駅がありますが、日本には9700以上の駅があり、年間の鉄道利用回数は英国の17億回に対して250億回に上ります。
さらに、ジェイは以下の通り述べました「日本はおそらく世界で最も優れた鉄道システムの一つ、もしくは最も優れた鉄道システムを持っていると言えます。しかし日本の鉄道会社も世界中の多くの鉄道会社と同様に、障がいを持つ乗客の方に対しての介助支援の際に様々な課題に直面しています。」
「実証実験(PoC)は、弊社が鉄道会社の運営効率の向上、コスト削減、収益の向上、および顧客満足度の向上に貢献できる可能性を証明しました。さらに重要なことは、これにより毎年何百万人もの障がいを持つ方や高齢者の乗客のお客様にポジティブな影響を与えるということです。」
このパートナーシップに対して、阪急阪神ホールディングス株式会社は下記の通り発表しました。 「当社グループでは、沿線を中心とする事業エリアにおいて、先端技術を活用した移動利便性の向上や移動円滑化等の取組を推し進めることにより、あらゆる方々が持続的かつ快適に暮らすことができる街づくりを目指しています。」
このパートナーシップにより、私たちはTransreportと共同で、さらに便利なアクセシビリティ支援サービスを鉄道利用者に提供し、私たちのグループの様々な施設とサービスを紹介します。これにより、魅力的な都市開発とコミュニティの創出への取り組みを加速させます。