- 英国首相が東京でビジネスレセプションを主催し、日本企業が英国に約180億ポンドの投資を約束
- 丸紅や住友電気工業などによる新たな融資により、クリーンエネルギー戦略産業で質の高い業務が展開される。
- 英国がCPTPPへの参加準備を進める中、オクトパスエナジーやモットマクドナルド等の英国企業が日本でのビジネスチャンスを掴む
日本の大手企業は、英国全土の企業やプロジェクトに約180億ポンドを投資し、主要部門の成長、高技能職の雇用創出、技術革新の推進に取り組んでいる。
この発表は、英国首相が本日(18日木曜日)に東京でのビジネスレセプション開催の準備中に行われ、強固な日英の経済関係を歓迎するとともに、さらに前進する機会を設けるとしている。
日本はすでに英国に920億ポンドを投資し、英国にとって5番目に大きな投資国となっており、また、昨年の英国での物品・サービス貿易額は277億ポンドに達しており、英国が地域貿易圏であるCPTPPに加盟すれば、さらに貿易額は拡大する見込みだ。英国首相は本日、日本の後藤CPTPP担当大臣に直接、英国の加盟に対する日本の強力な支援に謝意を表明する。
丸紅が新たに投資するのは、洋上風力発電、低炭素水素、その他のクリーンエネルギー計画に対する資金である。日本の大手商社、丸紅は、スコットランドでの洋上風力発電やウェールズおよびスコットランドでのグリーン水素プロジェクト等、今後10年間で約100億ポンドの英国への投資を想定した覚書を政府と締結する意向を表明した。
同社は、子会社であるSmartestEnergy Limitedを通じてすでに500人の英国雇用を支援しており、政府と協力して英国で相当数の新規グリーン雇用を創出する予定である。
日本最大の不動産会社、三菱地所と三井不動産も本日、英国に35億ポンドを投資する計画を発表した。このプロジェクトは、ロンドンに手頃な価格の住宅、高品質のオフィススペース、生命科学研究所を建設するもので、数千人の雇用を支援し、首都の地域活性化への貢献が計画されている。
住友商事は、英国の洋上風力発電事業を拡大し、サフォーク州およびノーフォーク州沖のプロジェクトに対しパートナー社と共同で、総額40億ポンドを投資する意向だ。この大規模な投資で、クリーンエネルギーのパイオニアとしての英国の地位がさらに強固なものとなり、2030年までに50GWの洋上風力発電設備を設置するという政府の野望を支援することになる。
住友電気工業はまた、スコットランド高地に戦略として重要な高圧ケーブル製造工場を建設すると決定し、2億ポンド以上の投資と150人の高度な技術を要するグリーン雇用を創出すると発表した。この投資は、英国が洋上風力発電プロジェクトのような重要インフラ向けに強靱なサプライチェーンを構築し、英国の成長への貢献を強化する英国の開発業者を支援する。
新たな投資は、英国の最先端産業の成長を支援する。例えば、東芝は、量子安全暗号通信ソリューションの設計・提供を行うケンブリッジ研究所の事業を拡大し、当初に30人以上の新規雇用を創出し、新技術開発に2000万ポンド以上を投資する予定だ。
英国のRishi Sunak首相は次のように述べる。
「これらの新たな投資は、日本のトップ企業数社による、英国の動態的経済に対する大規模な信任投票です。」
「政府や英国産業界と協力することで、質の高い、信頼できる雇用を創出し、私たちが国内の各地で実現しているような、革新的地域投資を行うことができます。」
「英国を代表する企業が、日本における成長と協力の大きなチャンスを得ることは素晴らしいことです。日英の貿易関係をさらに拡大し、巨大な地域貿易圏のCPTPPに参加することで、日英の企業や起業家は無限の可能性を得られます。」
英国のオクトパスエナジー社も本日、2027年までにアジア太平洋地域のエネルギー市場に15億ポンドを投資し、この地域のよりクリーンでスマートなエネルギーシステムへの移行を加速させると表明した。オクトパス社は、既存のアジア本社を倍の規模に拡大し、東京の技術革新とエネルギー小売拠点の拡大に3億ポンドを投じる予定だ。これにより、2027年までに従業員数を10倍に増やし、英国と地元の人材に1,000人のグリーン雇用を創出する。
日本との防衛協力を拡大する中で、Leonardo UKは川崎重工業との提携により、その額は輸出で1億5,000万ポンドを超える、海上自衛隊にさらなる世界規模の海軍ヘリコプターと中型改修キットを提供する契約を締結した。
英国のコンサルタント企業Mott MacDonald社も、英国の洋上風力発電の専門知識を生かし、西日本で17万5,000世帯以上にクリーンエネルギーを供給する最新鋭の洋上風力発電所の開発を支援する大型契約を獲得した。
丸紅のCEO柿木 真澄氏は次のように述べた。
「当社は、英国との強固なパートナーシップを確立したことを喜んでおり、英国政府と協力し、国内クリーンエネルギー移行に対する投資を一気に行うことを望んでいます。
「この取組みは、英国のエネルギー転換への取組を示すだけでなく、持続可能な未来に向けた世界的な歩みに積極的に参加する丸紅の役割を強化するものでもあります。私たちはエネルギー革命の瀬戸際に立たされており、こういったパートナーシップこそが、当社が成功を分け合うための支援となります」。
Octopus Energy Group創設者、Greg Jacksonは次のように述べた。
「国際協力は、消費者と経済、そして気候に貢献するエネルギー転換を実現する鍵です。東京ガスとのパートナーシップはますます強化され、日本と英国にさらなる投資を行えることを嬉しく思います。
「オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールにおける当社の事業を英国およびヨーロッパに結びつけることで、日本での当社の事業は、すべての人に利益がある独自のグローバルテクノロジーエコシステム構築に貢献してきました。今日の発表でさらに前進できることを期待しています。」
日産自動車、住友商事、日立製作所といった企業の最高経営責任者やCEOと共に、首相は本日のビジネスレセプションで英国の新興企業3社との会談を予定している。Winnow、TransreportおよびOxentiaは、日本との新たなパートナーシップと事業所を発表したばかりで、成長中の英国企業が国際的に輸出する機会を実証している。
これらの発表は、日英両政府がクリーンエネルギーの導入を加速させるビジネスパートナーシップ構築を含む、新しい再生可能エネルギーパートナーシップを公表する際に行われた。